GitHub Copilotが使えない・動かない時の対処法|エラー別に解決
GitHub Copilotが急に反応しなくなると、原因が拡張機能なのかアカウントなのかネットワークなのか、切り分けに迷ってしまいがちです。実際には症状ごとに原因のパターンがある程度決まっているため、まず症状やエラーメッセージを特定してから対処すれば解決までの時間を大きく短縮できます。この記事では症状・エラーメッセージ別に確認すべき手順を、2026年9月時点の公式情報をもとにまとめました。
この記事の要点
- どの症状でもまず拡張機能の更新・再サインイン・GitHub Statusでの障害確認の3点を試すと解決することが多い。
- 補完が出ない場合は
github.copilot.enableの言語別設定、コンテンツ除外、プロキシ設定(httpsから始まるプロキシURLは非対応)を確認する。- サインインループはサインアウト→ウィンドウ再読み込み→再サインインで解消しないときは、認可アプリのアクセス権を取り消して再設定する。
- アクセス権エラーは組織側のポリシーでユーザーやリポジトリ単位でCopilotが無効化されているケースが多い。
- AI Creditsの上限到達後の挙動は個人プラン(追加予算がなければ停止)と組織プラン(既定で従量課金に移行)で異なり、リセットは毎月1日0時(UTC)。
- 2026年9月1日にClaude Opus 4.5/4.6・Sonnet 4.5/4.6・Gemini 3.1 Pro・Raptor Miniが提供終了。「モデルが消えた」はこの仕様変更が原因のことが多い。
- 出力パネル(
Ctrl+Shift+U)でGitHub Copilotのログを確認すると、接続エラーなど原因の切り分けが早くなる。
次のような症状・エラーメッセージに心当たりがあれば、該当する項目から先にご覧ください。
- 補完が出ない・“could not connect to server”と出る → 該当箇所へ
- サインインループから抜けられない → 該当箇所へ
- “You don’t have access to GitHub Copilot”と出る → 該当箇所へ
- “exceeded your premium request allowance”・AI Credits上限 → 該当箇所へ
- Chat・Agent Modeだけ反応しない → 該当箇所へ
- Agent Modeが実行中に突然止まる → 該当箇所へ
- 使っていたモデルがモデルピッカーから消えた → 該当箇所へ
- Copilotのレビューが承認としてカウントされない → 該当箇所へ
- 9月に入ってすぐAI Creditsが足りなくなった(組織プラン) → 該当箇所へ
- 動くには動くが反応が遅い・固まる場合は「反応が遅い・固まる時の対処法」へ
まず試すこと
どの症状でも、詳しい原因調査に入る前に次の3点を確認すると解決することが多いです。
- VS Code本体と拡張機能の更新: GitHub CopilotとGitHub Copilot Chatの両方を最新版に更新してください。古いクライアントはCopilotのサーバーと正しく通信できないことがあります。VS Code本体も、2026年8月26日公開の1.135以降でAgent Mode周りの仕組みが変わっているため(後述の症状6)、あわせて更新しておくのが安全です。
- 再サインイン: アカウントアイコンからサインアウトし、コマンドパレット(
F1)の「Developer: Reload Window」で再読み込みしたうえで、あらためてサインインします。 - サービス状態の確認: GitHub Statusで障害情報がないか確認します。自分の環境ではなく、サービス側の一時的な不具合であるケースも少なくありません。
症状1: 補完が出ない・ゴーストテキストが表示されない
コードを書いても候補(ゴーストテキスト)が出てこない、あるいは出力パネルに”GitHub Copilot could not connect to server”と表示される場合は、以下を順番に確認します。
- 有効/無効設定: 設定画面で「github.copilot.enable」を検索し、対象の言語で無効化されていないか確認します。特定の言語だけ提案されない場合はここが原因です。
- コンテンツ除外: 組織の管理者が特定のファイルやリポジトリをCopilotの対象外に設定している場合、ステータスバーのCopilotアイコンに斜線が入ります。
- ネットワーク・プロキシ: 社内ネットワークやVPN経由の場合、プロキシやファイアウォールがCopilotの通信をブロックしていることがあります。プロキシのURLが「https://」から始まる構成は現時点でサポートされていません。企業環境ではGitHubが案内するアクセス許可リスト(allowlist)に沿ってエンドポイントを許可してもらう必要があります(組織側の設定の全体像は「GitHub Copilot Business導入ガイド」参照)。
- ログの確認: 出力パネル(
Ctrl+Shift+U)を開き、ドロップダウンから「GitHub Copilot」または「GitHub Copilot Chat」を選択すると、接続エラーなどの詳細なログを確認できます。エラーメッセージが分かれば、原因の切り分けが格段に早くなります。
VS Codeでの基本的な設定方法は「VS CodeでGitHub Copilotを使う方法」でも詳しく紹介しています。
症状2: サインインを何度求めても消えない・ループから抜けられない
サインインしたはずなのに繰り返しサインインを求められる場合は、認証情報がうまく更新されていない可能性があります。
- アカウントアイコンから一度サインアウトします。
- コマンドパレットから「Developer: Reload Window」でウィンドウを再読み込みします。
- 再度サインインし、ブラウザの認可画面まで進めます。
これでも改善しない場合は、GitHubの認可アプリ設定(github.com/settings/applications)から「GitHub Copilot」のアクセス権を一度取り消し、VS Codeを再起動してから再度サインインしてください。トークンが再発行され、ループが解消することがあります。
症状3: “You don’t have access to GitHub Copilot”と表示される
「You don’t have access to GitHub Copilot」のようなメッセージが出る場合、まず確認すべきは契約状況です。
- GitHubの請求設定ページでCopilotのサブスクリプションが有効になっているか確認します。
- 組織アカウントで利用している場合、管理者側のポリシーでユーザーやリポジトリ単位でCopilotが無効化されていることがあります。個人アカウントでは使えるのに会社のアカウントだけ使えない、というケースはこれが原因であることがほとんどです。
- サインインしているGitHub IDが、Copilotのライセンスを付与されているアカウントと一致しているかも確認してください。複数アカウントを使い分けている場合は特に見落としがちです。
- 組織からシートを割り当てられた直後なら、招待メールを承認するまで有効にならない点と、チーム単位のポリシーが組織全体の設定を上書きすることがある点も確認項目です。管理者向けの設定手順は「GitHub Copilot Business導入ガイド」にまとめています。
症状4: “exceeded your premium request allowance”・AI Creditsの上限に達した
Chatで「You have exceeded your premium request allowance」と表示されたり、Agent Modeでクレジット切れの表示が出たりした場合は、月間の利用上限への到達が原因です。2026年6月1日のAI Credits移行以降、有料プラン(Pro/Pro+/Max/Business/Enterprise)はプレミアムリクエスト回数制ではなく、モデルとトークン消費量に応じたAI Creditsの従量制になっており、上限到達時に軽量モデルへ自動フォールバックしなくなった点に注意してください。Freeプラン(月50件のプレミアムリクエスト)と、2026年6月より前からの年間契約Pro/Pro+(更新時期まで旧制度)では、引き続き回数制のメッセージが表示されます。
上限に達したあとの挙動はプランで異なります。個人プランでは追加使用の予算を設定していない限りそこで利用が止まりますが、Business/Enterpriseでは管理者が「AI credits paid usage」を無効化するか予算のハードストップを設定していない限り、既定で従量課金に切り替わって組織に請求されます。「止まらない」こと自体が想定外の課金につながるので、組織で使っている場合は管理者にBudgetsの設定状況を確認してください。上限は毎月1日0時(UTC)にリセットされ、未使用分の繰り越しはありません。残量はgithub.com/settings/billingの「AI usage」か、VS Codeのステータスバーで確認できます。
プラン別の上限・確認方法は「GitHub Copilotの利用制限まとめ」、高額請求が起こる条件と起こらない条件は「GitHub Copilot料金プラン比較」、無料プランの制限は「Copilot Free(無料プラン)の制限まとめ」で解説しています。想定より早く減る場合の構造は「Copilot Coworkでクレジットが溶ける?」も参考になります。
症状5: Chat・Agent Modeだけ反応しない
インライン補完は動くのにChatやAgent Modeだけ反応しない場合は、以下を確認します。
- GitHub Copilot Chat拡張機能がインストールされ、最新版に更新されているか。Chat機能はこの拡張機能に依存しています。
- 契約しているプランでChatやAgent Modeが対象になっているか。プランによって使えるモデルや機能範囲が異なります。
- 組織アカウントの場合、管理者側でChatやAgent Modeだけを個別に無効化しているケースがあります(機能単位のオン/オフの考え方は「GitHub Copilot Business導入ガイド」参照)。なお2026年9月28日以降は、github.com上のChat・cloud agent・GitHub Mobile Chatが「統合Copilot」として1つのポリシーにまとまるため、「github.com側だけ使えない」ケースの切り分けが変わる点も覚えておいてください。
Chat・Agent Modeを含めた一通りの使い方は「GitHub Copilotの使い方完全ガイド」にまとめていますので、基本操作から確認したい方はあわせてご覧ください。
症状6: Agent Modeが実行中に突然止まる・応答が返ってこない
まず確認したいのは、ターミナルコマンドの承認待ちのまま放置されていないかです。自動承認を設定していない場合、Agent Modeはコマンド実行のたびにチャット欄で承認を求めて停止します。基本の流れは「Agent Modeの使い方」で解説しています。
承認待ちではないのに止まる場合、スクリプトやログの中に性的な単語など特定の語が含まれていると、Agent Modeの処理が途中で止まるという報告があります。コンテンツフィルタが該当箇所を検知してブロックしていると見られる挙動で、公式仕様として明記されたものではありません。心当たりがあれば、該当する変数名やログ文字列を一時的に別表現へリネームする、処理を小さく分割するといった対処で回避できることがあります。
なお2026年8月26日公開のVS Code 1.135では、エージェントセッションを拡張機能ホストから切り離して専用プロセスで実行する「Agent Host」が導入され、複数のVS Codeウィンドウから同じセッションに接続できるようになりました。以前と挙動が違うと感じる場合は、VS Code本体のバージョンと公式リリースノートを確認してください(詳細は「VS CodeでGitHub Copilotを使う方法」の1.135の節)。細かい挙動は今後のアップデートで変わる可能性があります。
症状7: 使っていたモデルがモデルピッカーから消えた
2026年9月1日に、Claude Opus 4.5/4.6・Claude Sonnet 4.5/4.6・Gemini 3.1 Pro・Raptor Miniの6モデルがCopilotでの提供を終了しました。公式が案内する乗り換え先はOpus 4.7・4.8・5、Sonnet 5、Gemini 3.7 Flash、MAI-Code-1.1-Flashです。ワークフローやスクリプトでモデル名を固定している場合は書き換えが必要です(例外として、Claude Sonnet 4.6だけは個人向けの年間契約プランで引き続き使えます)。
また同日GAになったClaude Fable 5.1や、8月GAのKimi K3は、Business/Enterpriseでは管理者がポリシーを有効化するまで一覧に表示されません(既定はオフ)。切り替え先が見当たらないときは、自分の設定ではなく組織のモデルポリシーを疑い、管理者に確認してください。現在のラインナップは「GitHub Copilotのモデル切り替え方法」、Kimi K3の有効化手順は「GitHub CopilotでKimi K3を使う方法」で解説しています。
症状8: Copilotのレビューが承認としてカウントされない
Copilotコードレビューは既定では「Comment」として投稿されるため、ブランチ保護ルールの必須承認件数を満たせません。2026年9月1日から、企業・組織・リポジトリのいずれかで承認機能を有効化した場合に限り、Copilotの承認(Approve)が必須承認件数に算入されます(パブリックプレビュー・既定はオフ)。有効化していても、承認後に新しいコミットを積むと承認は自動で取り消されます。変更要求(Request changes)は行いません。
自動レビュー自体が動かない場合は、ルールセットのTarget branchesがPR先ブランチと一致しているかを確認してください。設定手順は「GitHub Copilotコードレビューの使い方」で解説しています。
症状9: 9月に入ってすぐAI Creditsの上限に達した(組織プラン)
Business/Enterpriseでは、2026年6月の制度移行にともなう経過措置として8月末まで月3,000/7,000 AI Creditsが上乗せされていましたが、9月1日から通常枠の1,900/3,900へ縮小されました。6〜8月の消費ペースのまま使うと月の途中で枯渇しやすくなります。
さらに9月28日以降はコードレビューの既定エフォートレベルがLiteからBalancedへ変わり、レビュー時のAI Creditsの消費量とGitHub Actionsの消費分数がどちらも増えます。Liteのまま運用したい組織は、期日までに組織設定で明示的にLiteへ戻してください。残量はgithub.com/settings/billingの「AI usage」で確認できます。制度変更の全体像は「GitHub Copilot Business導入ガイド」にまとめています。
よくある質問
拡張機能を更新しても直らない場合はどうすればよいですか?
出力パネルのログでエラーメッセージを確認し、サインアウト→ウィンドウ再読み込み→再サインインを試してください。それでも解決しない場合は、拡張機能を一度アンインストールしてVS Codeを再起動し、再インストールすると改善することがあります。
個人アカウントでは使えるのに会社のアカウントだけ使えないのはなぜですか?
組織側のCopilotポリシーでアクセスが制限されている可能性が高いです。管理者に、自分のアカウントへライセンスが割り当てられているか、ポリシーで機能が制限されていないかを確認してもらってください。
使っていたモデルが一覧から消えました。故障ですか?
故障ではなく仕様変更の可能性が高いです。2026年9月1日にClaude Opus 4.5/4.6・Sonnet 4.5/4.6・Gemini 3.1 Pro・Raptor Miniが提供終了しました。公式の乗り換え先(Opus 4.7/4.8/5・Sonnet 5・Gemini 3.7 Flash・MAI-Code-1.1-Flash)へ切り替えてください。組織アカウントで新しいモデルが出ない場合は、管理者のモデルポリシーが未有効化の可能性があります。
9月に入ってから急に上限に達するのはなぜですか?
Business/Enterpriseの上乗せ枠(月3,000/7,000 AI Credits)が8月末で終了し、9月1日から通常枠の1,900/3,900に戻ったためです。夏の消費実績を基準にしていると足りなくなります。予算(Budgets)の見直しと、9月28日からのコードレビュー既定レベル変更(Lite→Balanced)への備えをおすすめします。
自分で解決できない場合はどこに問い合わせればよいですか?
まずはGitHub Statusで障害情報を確認し、GitHubコミュニティのディスカッションで同様の事例を探すのも有効です。有料プランなら、GitHub Support(support.github.com)へアカウント情報と出力パネルのログを添えて問い合わせると個別調査を依頼できます。
まとめ
GitHub Copilotが使えないときは、まず拡張機能の更新・再サインイン・サービス状態の確認という基本の3点を試すだけで解決することが少なくありません。それでも直らない場合は、症状やエラーメッセージから原因を切り分け、出力パネルのログを手がかりに対処していきましょう。企業ネットワークではプロキシやファイアウォールの設定も見落としやすいポイントです。「モデルが消えた」「レビューが承認扱いにならない」「9月から急に枠が足りない」は、2026年9月の仕様変更(モデル提供終了・承認機能・経過措置終了)が原因のことが多いので、「モデル切り替え方法」「コードレビューの使い方」「Business導入ガイド」もあわせて確認してください。基本操作から見直したい方は「使い方完全ガイド」や「VS Codeでの使い方」、無料プランの制限や利用上限が気になる方は「Copilot Freeの制限まとめ」「利用制限まとめ」もあわせてご確認ください。他ツールのトラブルは、Codexの「トラブルシューティング」やClaude Codeの「トラブルシューティング」も参考になります。